ギックリ腰とはそもそも何なのでしょうか?
一般的には、読んで字のごとく、不意に「ギクッ」と音がしたかのように腰に痛みが走り、動けなくなってしまうものを指します。
その昔、西洋では『突然痛みで動けなくなる』ので、魔女の一撃とも言われていたそうです。
しかし、医療機関では実際はぎっくり腰と言う名称はありません。医学的には、急性腰椎や腰椎捻挫とよばれ、重いものを一気に持ち上げようとしたときや、腰をひねったときに何の前触れもなく急に痛みがでてしまう腰の状態の総称です。
人によっては、朝顔を洗う時など何気ない動作でギックリ腰を起こすことが多々あります。
つまり
ギックリ腰=急性腰痛=急に腰が痛い
状態なのです。
当院では、突然起こったぎっくり腰、ギックリ腰を起こしてなかなか治らないときなど、患者さんの状態に合わせて随時かつ早急に対応できる体制を整えています。
ギックリ腰が起こる時
ギックリ腰が起こる時はどんな時でしょうか?このページをご覧の方はすでにギックリ腰になって苦しんでいるかも知れませんので、当てはまる状況があったと思います。
・朝、顔を洗った時
・朝、靴下を履こうとした時
・朝、靴を脱ごうとした時
・朝、歯を磨こうと手を伸ばした時
・くしゃみをした時
・咳をした時
・草むしり等の作業をした後、立ち上がった時
・重いものを持とうとした時
・テレビのリモコンを取ろうと手を伸ばそうとした時
上記の項目を見て当てはまるものはありましたか?ほとんどの方が、朝、少なくとも午前中にギックリ腰になっています。
そして、ギックリ腰を経験したことのない人でさえ、日常の何気ない動作で発症し、寝返りや立ち上がることができないくらい痛く生活に支障が出てしまいます。
また、ギックリ腰は、一生のうちに何度も、人によっては1年に数回再発してしまうこともあります。
ギックリ腰の中には慢性的な腰痛やヘルニア、腰椎椎間関節症、腰部脊柱管狭窄症など他の疾患が起こっていることがもともとあり、その症状に上乗せしてギックリ腰をおこし、回復するのに時間がかかってしまうこともあります。何度もこの痛みを経験されている方は、症状があらわれたときの治療だけでなく、普段から予防として治療や生活習慣の改善が必要です。
ギックリ腰の症状
ギックリ腰の主な症状は、重いものを持ち上げようとしたとき、腰を捻ったときなどに、激しい痛みがあらわれ、からだを動かすことが難しくなります。この激痛が起こると、普通は、前かがみの姿勢になると楽だといわれていますが、立っている姿勢のほうが楽であることも多く、激痛のあまり、寝返りや体を起こす、靴下を履く、顔を洗う、大便、小便をする、入浴するなど、体勢が変わる動作自体が困難になります。
日常生活において、激痛のため、何をするにも行動が制限されてしまうようなぎっくり腰は、数日間から数週間でおさまり、改善するとは言われていますが、軽い腰痛はその後も数か月間と長期間続くこともよくみられます。
1. 仙腸関節の損傷によるもの(捻挫)
仙腸関節とは、骨盤にあります。腰というよりお尻の上あたり、尾てい骨の上の方で、お尻の内側の付け根、背骨の下といったほうがわかりやすいでしょうか。この部分をひねったために、痛みがでるといわれています。また、仙腸関節を損傷してしまうと、骨盤の上にある背筋まで緊張してしまい、痛みが出たり、太ももの後ろや、ふくらはぎにも連動して痛みやしびれが伴ってしまうこともあります。
2. 腰椎の損傷
腰椎の損傷の場合は、骨盤の上にある背骨の腰椎部分、つまり腰の中心部に痛みがでるといわれています。こちらの損傷だと、背骨沿いの脊柱起立筋だけでなく、インナーマッスルと呼ばれる深い部分にある回旋筋など背筋が緊張してしまい痛みが出現したり、下肢に、神経根が圧迫されて根性痛というものを起こす痛みと、上記で述べた関連痛を起こす痛みの二通りがあるといわれています。
3. 背筋や筋膜(筋肉を包んでいる線維性の膜)の損傷
背筋や筋膜は傷害された場合、その部分の痛みを感じることになりますが、腰椎や仙腸関節に問題がないと、筋肉や筋膜を損傷していることはあまりないといわれています。ただ、人間は教科書通りに病気が現れることはあまりないので、筋肉だけの痛みとしてあらわれることもあります。
診療について
1.ギックリ腰の治療
ギックリ腰を経験されたことのある患者さんは重々承知していることですが、ギックリ腰になった場合、とにかく動けません、姿勢をかえることができません。
そのため、当院では、一番楽な姿勢で、そのまま問診、検査、鍼治療をおこないます。腰掛けたまま、立って、何かにつかまったまま、横向きなど様々です。また、ギックリ腰になったばかりの患者さんには、一般的なお灸を使った治療や、電気治療もしないことが多々あります。
特に横になって治療する場合、長時間同じ姿勢をしていると、緊張がとれすぎて立てなくなることがあるからです。そのため、治療時間は、予想以上に早く感じるかもしれません。患者さんのその時の回復度合いに合わせて、適切な姿勢、治療法で確実に治療させていただきます。
2.生活指導
治療後、重要なことは、何気ない動作や、生活環境から悪化、再発させないことです。そのため、患者さんの状態に合わせた生活指導をさせていただきます。
ギックリ腰は、発症当日~3日間くらいがが、痛みがピークです。ただ、潜在的に、慢性疲労や腰痛持ち、ぎっくり腰を何回も繰り返している人、入院や手術、出産で弱っている人は治りが遅く、しばらくつらい日が続く場合もあります。この時期に何よりも優先しなければならないのは、痛みを軽減させて、炎症を少しでも早く回復させること。痛みの出る姿勢や動作は避けることです。また、睡眠不足や食べ過ぎ、体の冷える環境、冷えたもの、体を冷やす食べ物、消化の悪い食べ物を摂取することもギックリ腰を悪化させる要因です。